蔵前工業会埼玉県支部2014年秋季講演会開催報告

2014年10月25日(土)13時30分から大宮市ソニックシティー904会議室にて開催されました。
講師は母校OB横堀 仁氏(1969年応用物理、1971年修士 原子核工学卒)、
テーマは"高速増殖炉(FBR)の炉心設計者からみた原子力発電の課題と展望"でした。

まず講師の40年にわたる原子力プラントメーカ(三菱原子力工業 現三菱重工業)で
研究開発業務の豊富な経験をもとに放射能の話に始まり高速増殖炉の必要性、
原理構造等お話しいただきました。
高速増殖炉もんじゅは色々トラブルもあったが、技術的には克服可能であり
この技術が確立し実用化されるのは2050年頃と思われるとのお話でした。
次に放射線の利用につき爆発物の探知,中性子によるがん治療また講師自身のボランティア活動を含む
福島県内の空間線量測定や除染活動のお話を頂きました。

最後に原子力発電の課題と展望(私見)として運転再開には
"原子炉の運転員が今後想定外の事態が発生しても原子炉を安全に止められる"
との自信を持てることとした上で核燃料サイクルも含め将来の国民に選択肢を与えるために
継続する道を選ぶべきではないかとのご見解でした。
講演後質疑応答が活発に行われ会議室の時間制限ぎりぎり16時50分に終了しました。

講演の参加者は講師を含め28名でした。
当日の配布資料を講師の了解を得て掲載します。
講演会後有志で懇親会を近くの居酒屋で開催楽しい時間を過ごしました。 


       



蔵前工業会埼玉県支部 石井 正紀