蔵前工業会埼玉県支部平成288月講演会報告


平成28年8月21()13時30分から大宮ソニック会議室にて、株式会社IHI航空宇宙事業部生産センター主任調査役の落合弘幸氏を講師にお願いし「放電表面処理(MSCoating)開発物語」の講演会を開催しました。なお落合氏は蔵前工業会埼玉県支部の県西地区担当幹事とし活動され、東工大基金への多額の寄付もされており、氏のご尽力は感謝に堪えない多大なものです。

MSCoating(マイクロサーフェイスコーティング)の新技術は従来の放電加工をベースとした流れ作業ラインで、金属の表面に皮膜形成および肉盛りを行い、色々な機能を付加できるもので、加工の前後処理が不要で剥離等の損傷が生ぜず、特に潤滑油が使用できない250℃超えの高温耐摩耗機能を付与できることが特徴です。要素技術としてはC/B(コーティングブロック)の材質選定(ステライト31)と製法(半焼結ブロック)であったが、最終的には工業使用可の品質と原価を確保した。本技術の開発には延べ15年以上要し、当初はIHI社内でもアングラ的な研究であったが、現在は数多くの部署との協力が得られ、放電加工メーカーとの共同開発契約を踏まえ、米国メーカーとFAAから適用承認を取得し、平成27年からはGE社に技術供与して、大型エンジンへの適用を開始しており、今後の展開が期待されている。なお本開発での特許申請は100件以上で、商標登録済みである。

講演会は、如水会2名、蔵前会23名の参加で、懇親会も大宮駅前で行い大いに盛り上がり、特にMSCoating処理の包丁(SAKON+)を落合さんから如水会支部長へのプレゼントは大変喜ばれていました。
                (埼玉支部企画幹事 武笠吉久 S47金属)