蔵前工業会埼玉県支部平成30年3月講演会報告

平成30年3月3日()大宮ソニックビル806会議室にて、
()モフィリアの天貝佐登史社長(東工大S54修・システム科学)を講師に、
「最先端技術ベンチャーの挑戦」の講演をいただきました。
天貝氏は大学・大学院で「人工知能」を専攻されソニー()に入社、
ソニーアメリカの企画VPや本社のR&D人事部長等を歴任、
そしてエンタテイメントロボットカンパニー・プレジデントとして家庭用ロボットaiboや二足歩行QRIOを製品化する。
その後本社社長室長の時に静脈認証技術と出会い、
FVA(静脈認証)事業室長を経てベンチャー企業()モフィリアを創業された。

講演では、まず世界初の自律型ロボットに関して@aiboブーム形成の秘話
Aaibo事業での失敗体験B緊密な顧客コミュニティ等を紹介された。
次に、2010年ソニーから独立し、ベンチャー企業社長として奮闘する様子をお話しいただいた。
モフィリアはソニー時代に開発された独自の静脈認証技術と特許を継承し発展させていて、
先行する日立や富士通とは異なる機動性や市場対応力、パートナーシップモデルで全世界展開を図っている。
事実、最初の大型納入も新興国の金融と病院に対してだった。
日本では、昨年末にイオン銀行の「手ぶら認証」サービス(カードなし、
暗証番号なし)のための本人認証装置を納めている。
現状の問題点は、認知度の低さにより潜在顧客に届く確率が低いことと
経営的にキャッシュフローが厳しいとのことです。

本講演会は計29名の参加でしたが、懇親会を含めて終始活発な意見交換があり、
独立ベンチャー企業社長としての天貝氏の貴重な経験が広く伝わり、
有意義な講演会であったと思います。


    <講演資料

      


                                 
(埼玉支部企画幹事 武笠吉久 S47金属)