講演:アイボ(相棒)のビジネスについて |
|
講師:天貝佐登史氏 |
|
S54システム科学専攻卒 | |
場所:埼玉県労働会館 | |
日時:平成13年3月24日(金)13:30− | |
AIBO 3体 左から Silver, Black, Gold (AIBOホームページより) |
2003年4月7日−この手塚治虫の鉄腕アトム誕生の日をX-Dayとして、今ロボットへの期待は膨れ上がってきています。産業用先行で進んで来たロボットも21世紀に入ると、介護用、エンタテイメント用として動物型、人型のロボット−例えばAIBO(アイボー)へと発展の方向が定まってきています。この分野で先端を切っているソニーで、AIBOのテストマーケッティングの成功を実ビジネスに結び付ける事業体の長となった天貝佐登史氏にAIBOの歴史、現在のエンタテイメントロボットの市場、今後のロボットの発展の可能性について講演して頂きました。会場には県外よりの参加者4名を含め45名が出席し、初めて見る実物の運動、ビデオを使用しての説明によりアイボを深く印象づけられました。AIBOは四足歩行のペット型ロボットで、1999年にERS-110型を5,000台、次ぎに111型を30,000台販売し、現在2000年11月に出したERS-210型(子ライオン型)を発売しています。AIBOは、人とふれあいながら、感じ、学び、育つエンタテイメントロボットであって、産業用ロボットのような目的遂行型とは全く異なった存在です。AIBOは喜び、悲しみ,怒り、驚き、恐怖、嫌悪の6つの感情を持っており、また人と遊びたい、好きな物を捜したい、体を動かしたい、お腹をいっぱいにしたい、眠りたいと言う5つの本能が組み込まれています。これをどのように学習させ、成長させるかがひとつひとつのアイボの個性とされています。
最近のAIBO 210型は、ゴールド、シルバー、ブラックの3色を出していますが、日本で一番売れるのはゴールド(多分畳の色と合致する)、ところがヨーロッパではシルバー、USAではブラックが一番売れるそうです。日本では圧倒的に癒し系としての用途が多いのが畳の色に合うゴールドが多い理由のようです。 80年代はコンピューターの時代、90年代はITの時代
共に主導権をアメリカにとられました。そして2000年台代は、ロボットの時代、日本が得意とする分野の時代だそうです。2足歩行のロボットを鉄腕アトムに近づけるべく、ソニーだけでなく、本田やその他の会社も参入して開発は更に進められるようです。これからのロボット時代に向けて、期待は大いに広がりそうです。